彼は誰


泡沫となって弾けた
地球のむこうで瞬いた
寒いときは月と目を合わせた
夜の縁を駆け抜けた
暁に燃えた
ひかりと結ばれた
わたしはどこにでもあった
すべてがここだった

24/11/2023 

部屋の片付けをしていたら、1枚の手紙が出てきた
「すがたを見せること」という展示をして、1年後
それを箱に綴じ込めた時、渡そうとして
結局は誰のもとにも届けられることがなかった手紙で
あの時はそれで良かったんじゃないかなと思う
けれど今は、たぶん読んでもらっても良いかな と思える
この地のこと この家のこと この時間のこと
この頃とは随分いろんなことが変わっていった
でもきっとはじまりだったんじゃないかな
ありがとう


22/11/2023 すがたを見せること


寒くなってきた
好きな季節の到来 冬生まれだからというベタな理由でもこの空気がいとおしいと思う
つめたさは痛みと少し似ていて 熱を感じることができる

この間 とんぼが何度も私の右足に止まっては
こちらに向かってたくさん話しかけてきた
目を見て話しかけてもらえたのは初めてだったな
次の日彼らの姿は空から消えた

水は感情の記憶体であるからここに流れている
沈んでいくものと浮かぶもの
感じ切る 痛みもゆらぎもあたたかさもすべて
こんなにもうつくしいものがあるってことに
花が咲く瞬間を知っているひとに出逢えたことに
わたしはこころで叫びたい
思いは速くて そして巡り巡って伝わることを知っているから
わたしはいのちを感じていたい
このからだで生きていたい
たくさんのことを伝えたい
会えてうれしいから漂いたい
うしろを一歩ずつ 歩きたい

20/11/2023 

18/11/2023 

18/11/2023