部屋の片付けをしていたら、1枚の手紙が出てきた
「すがたを見せること」という展示をして、1年後
それを箱に綴じ込めた時、渡そうとして
結局は誰のもとにも届けられることがなかった手紙で
あの時はそれで良かったんじゃないかなと思う
けれど今は、たぶん読んでもらっても良いかな と思える
この地のこと この家のこと この時間のこと
この頃とは随分いろんなことが変わっていった
でもきっとはじまりだったんじゃないかな
ありがとう
濡れた袖が本の貢にもたれてはじを濡らした それは1枚の紙の話ではなくて4枚の奥を貫いた そのことが私には天啓のようなものだった 油で染めたかとぎくっとしたが水だとわかって安堵した しかしいつまで経っても乾かない その部分だけが「私は濡らされた」と主張しつづけるものだから 私は本が読み進められない 知るべきは狂気についてではなくその染みの方である